Amazonには多くの商品が出品されているので、ユーザーに認知してもらうためにAmazon広告を利用するケースは多いでしょう。出品を考えている方やすでに出品している方の中には、Amazon広告の利用を検討している方も多いのではないでしょうか。
Amazon広告を効果的に利用するには、どのような広告の種類があるのか、売れなかったときはどう対策すればいいのかなどを事前に把握しておく必要があります。そこで本記事では、Amazon広告の概要や種類、出し方などについて解説していくので、参考にしてみてください。
目次
Amazon広告とは?
Amazon広告は、オンラインショッピングサイトであるAmazonが提供しているサービスです。
Amazonが有する膨大なデータを駆使し、ターゲティングできるのが大きな強みとなります。
検索広告や動画広告、ディスプレイ広告などの種類があるので、自社に適したスタイルで運用できるのもメリットです。出稿手続きも比較的簡単で、少額からスタートできることも導入を考える方が多い理由としてあげられます。
Amazon広告費の仕組みと金額の相場
Amazon広告を導入するなら、広告費はどのような仕組みか、金額の相場はどのくらいかも気になるでしょう。続いては、Amazon広告費の仕組みと金額の相場について解説していきます。
基本はクリック課金型
Amazon広告の課金方式は、クリック課金型が基本となります。
表示された広告がユーザーにクリックされると費用が発生するという仕組みです。あくまでクリックされた回数に応じて費用がかかるため、表示回数は広告費に影響しません。
クリック課金型は商品に興味のあるユーザーを集めやすく、クリック後のコンバージョンにもつながりやすい課金形態です。同じくクリック課金型を採用するGoogleやYahoo!のリスティング広告と比べると、Amazonのサイト内だけで運用することになるため広告が表示される場は限られてしまいます。その分コストを抑えつつ成果につなげやすいため、費用対効果の高い広告といえるでしょう。
クリック単価は5~10円/1クリックが相場
Amazon広告のクリック単価は、1クリックあたり5~10円程度となっています。
しかし、単価の上限は自由に設定できるため、広告費の予算内で無理のない運用も可能です。
予算内での運用もできることから、GoogleやYahoo!など、ほかのWeb広告と比べると、運用を開始するまでのハードルは低いといえます。まずは、Amazon広告の単価を少額に設定して始めてみましょう。
広告費用の確認方法
広告費用の確認は、Amazon内で商品を販売するための管理画面である「セラーセントラル」から行えます。
2種類の確認方法があるので、確認しやすい方法でチェックしてみましょう。
1つは、ペイメント内の一覧から確認する方法です。セラーセントラルにログイン後、左上にあるメニューバーから「レポート」を選択します。
レポートにある「ペイメント」を開くと「一覧」という項目があるのでクリックしてください。ここで「指定決済期間を選択表示」→「広告費用」の順番でクリックすれば広告費用の確認ができます。
もう1つは、「ペイメント」内の「トランザクション」で確認する方法です。「レポート」から「ペイメント」→「トランザクション」を選択します。「サービス料金」から絞り込み検索で「合計」の金額をクリックすれば、確認することが可能です。
Amazon広告の7つの種類
Amazon広告には、以下7つの種類があります。
- スポンサープロダクト広告
- スポンサーブランド広告
- スポンサーディスプレイ広告
- AmazonDSP
- 動画広告(ストリーミングTV広告・オンライン動画広告)
- 音声広告
- カスタム広告ソリューション
次は、それぞれの広告の特徴について見ていきましょう。
スポンサープロダクト広告
スポンサープロダクト広告は、Amazon内で個々の商品を宣伝できる広告です。
数ステップで運用をスタートできるので、広告運用の経験がない方でも簡単に始められます。
スポンサープロダクト広告は、オートターゲティングによって配信されます。オートターゲティングとは、Amazonが広告商品と類似するキーワードや関連商品を自動的に抽出し、検索時や関連商品が表示された際に広告を表示してくれる仕組みです。わざわざキーワードを設定する必要がなく、十分なターゲティングやキーワード設定ができていない場合でも広告運用が可能となります。
広告は、検索結果ページの上部と中部、商品詳細ページの中部と下部に表示されます。
スポンサーブランド広告
スポンサーブランド広告は、1つの商品ではなくブランドや複数商品の認知度を高めたいときに適した広告です。
検索結果ページの上部と下部、商品詳細ページに表示されます。
自社ブランドの製品を宣伝するためのストアページを使用し、サイト内でもとくに目立つ検索結果ページの上部に表示されるのが特徴です。また、目立つ位置に配信されることでユーザーが商品ページやストアページに流入しやすくなり、コンバージョンの獲得にもつながるでしょう。
スポンサーディスプレイ広告
スポンサーディスプレイ広告は、ユーザーが興味・関心を抱いていることや過去Amazon内での行動などからその人に遭った広告を配信する方法です。
一度商品詳細ページを訪れたものの、購入しなかったユーザーに対して広告を表示する「リマーケティング」も行います。
スポンサーディスプレイ広告の表示形式は、画像と動画の2種類から選択することが可能です。いずれも複数の商品詳細ページをリンクに設定できます。
AmazonDSP
AmazonDSPとは、Amazon以外のWebサイトで自社商品を宣伝したい場合に活用できる広告です。
上記で紹介した広告はすべてAmazon内でしか配信されません。しかし、Amazonの外部にいるユーザーにも自社商品の宣伝を行いたい場合には、AmazonDSPの配信がおすすめです。
Amazon内で配信する広告とは目的が異なるため、使い方に注意が必要です。Amazon内で配信する広告は商品購入につなげることを大きな目的としています。
しかし、AmazonDSPは商品購入よりもブランドの認知度向上や購入を検討する段階の人を増やすことが目的です。つまり、将来的に売上を生み出すための広告なのです。
動画広告(ストリーミングTV広告・オンライン動画広告)
動画広告は、ほかの広告と比べてメッセージ性の高い広告です。
動画だと静止画よりも多くの情報を盛り込めるため、宣伝効果を向上させる効果が期待できます。広告に適した動画がない場合は、動画制作のサポートもしてもらえるので安心です。
ストリーミングTV広告は、Amazon Freeveeの番組やTwitchのライブストリーミング、映画配信などのコンテンツの中で表示されるスキップできない動画広告です。
オンライン動画広告は、Amazonの自社サイトやサードパーティのサイト内で表示される動画広告になります。
音声広告
音声広告は、ストリーミング再生中に配信される広告です。
オーディオコンテンツの合間に10~30秒の音声広告としてブランドメッセージを流します。Amazon MusicサービスやAlexaニュース、Twitchなどのサービスで利用可能です。
音声広告で配信できる長さは10~30秒で、ユーザーはスキップできない仕様となっています。PCやスマートフォン、タブレットをはじめ、Alexaを搭載したスマートスピーカーやFire TVなど幅広い端末でも配信されるのが特徴です。
カスタム広告ソリューション
カスタム広告ソリューションでは、クリエイターやエンジニア、デザイン技術者などが集まり、広告主の目標に合わせてカスタマイズした広告を構築します。
カスタム広告ソリューションを利用することで、包括的なキャンペーンを行ったり、新しい形の広告形態を構築したりできるため、活用するメリットは大きいです。
たとえば、宅配用のボックスをブランドデザインにカスタマイズしたり、専用のLP(ランディングページ)を作成したりするなどがあります。1からカスタマイズすることになるため、広告費にお金をかけられる大手企業向けの広告といえるでしょう。
Amazon広告の出し方
Amazon広告の出し方は以下の流れです。
- Amazonに出店する
- 商品を登録する
- 広告を作成する
- 予算を設定し、広告を配信する
それぞれの工程を解説します。
Amazonに出店する
まずはAmazonのアカウントを開設し、出店します。
出店するためには、出品用アカウントの開設が必要です。
商品を登録する
出品アカウントの登録が終わったら、商品を登録します。
出品する商品はセラーセントラルに登録してください。登録が完了したら、Amazon Advertisingの登録も行い、セラーセントラルと紐づけます。
広告を作成する
出品する商品が決まり、商品の登録も完了したら、広告を作成します。
Amazonに相談して動画広告を作成することも可能です。
予算を設定し、広告を配信する
広告が完成したら、配信時の予算を決め、配信スタートとなります。
キャンペーンの種類やターゲティングなどの広告設定もこのタイミングで行ってください。設定が完了したら、広告が配信できるようになります。
Amazon広告を出稿するメリット
Amazon広告は、出稿することで得られるメリットが多いため、導入するケースも増えています。しかし、どのようなメリットがあるのか、いまいちわからない方もいるでしょう。そのため、続いてはAmazon広告を出稿するメリットを5つピックアップしてご紹介します。
売上に結び付きやすく費用対効果が高い
Amazon広告が配信される相手は、「商品について知りたい」と思っているユーザーよりも「買いたい」と思っているユーザーの方が多いです。
そのため、売上に結び付きやすく、費用対効果が高い広告といえます。
また、Amazonにアカウントを登録しているユーザーなら、決済情報を再入力する必要もありません。簡単な操作で決済までスムーズ進める点も購入につながりやすい大きな要因です。
新規出店でも上位表示しやすくなる
Amazonでは、「A10」という独自の検索アルゴリズムで商品が掲載される順位を決定しています。上位表示される指標は以下の6つです。
- 顧客満足度
- 納期
- 販売件数
- CVR
- レビュー
- 顧客対応
新規出店だとこれらの指標は未評価となりますが、Amazon広告を導入することで新規出店でも関係なく上位表示ができるようになります。
また、広告によってユーザーが商品を購入すると、その結果も評価に反映され、自然検索での上位表示にもつながるでしょう。
細やかなターゲティングが可能
Amazonは、世界最大規模のECサイトといっても過言ではありません。多くのユーザーが利用しているので、膨大な顧客データを有しています。
そのデータを元にしたターゲティングを行えば、購買意欲の高いユーザーに対して効果的にリーチすることが可能です。
競合商品のページに表示できる
Amazon広告は、競合となる商品のページに自社商品の広告を表示できるというメリットも有しています。
GoogleやYahoo!などのリスティング広告は、基本的に競合名を使って出稿することはできません。
しかし、Amazon広告であれば競合の商品ページに自社商品の広告を掲載できます。そのため、似たような商品と比較したいと考えている方にリーチすることが可能です。
レポートを活用して最適化を図りやすい
Amazon広告のレポートを活用することで、成果を評価できるだけでなく、今後の課題や改善点なども把握できます。
レポートを継続的にチェックし、改善を繰り返していけば、常に広告の最適化が行えるでしょう。
たとえば、スポンサープロダクト広告のレポートでは、自社広告の掲載位置や割合、費用対効果などを確認できます。
Amazon広告出稿時のポイントや注意点
Amazon広告を出稿する際、いくつか把握しておきたいポイントや注意点があります。効果的な広告を発信するためにも知っておきたいことばかりなので、Amazon広告の出稿を考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
出稿できる条件を確認する
スポンサープロダクト広告の場合、小口の出品でない限りは基本的に出稿できます。
しかし、「おすすめ商品」に該当しない商品などは出稿できないので注意しなければなりません。
おすすめ商品とは、商品ページの上部付近にある出品で、購入者がすぐに購入したりカートへ追加できたりします。他社製品に比べて値段が高い、評価が低いといった場合はおすすめ商品から外される可能性が高いです。
商品ページを最適化しておく
商品ページを最適化するには、商品名や商品画像、商品情報が重要になります。
商品名は、Amazonの規約を守りつつ、キーワードを適切に入れながらわかりやすい表記にするのがポイントです。ブランド名や商品名、特徴、サイズ、型番、色がわかるようにすると、ユーザーにどのような商品なのか伝わりやすくなります。
また、商品画像は白抜きでサイズは1,500ピクセル以上、文字入りにするのがおすすめです。実際にその商品を使用しているイメージカットを取り入れるのもよいでしょう。画像の枚数は6枚以上が望ましいとされています。
また、商品情報はなるべく細かく書くようにしましょう。内容量や商品の特徴が細かく書かれていると、ユーザーは商品に対して具体的なイメージが浮かびやすくなります。
検索クエリを活用する
検索クエリとは、ユーザーが検索窓に入力した単語や複合語、フレーズなどを指します。Amazonでは、レポートや管理画面から検索クエリを確認することが可能です。
検索クエリを広告出稿時にキーワードとして登録すれば、ユーザーがそのキーワードを検索した際に表示されやすくなります。
広告が表示されやすくなれば、それだけ売上アップも目指せるでしょう。
Amazon広告を出稿しても売れないときの対処法
Amazon広告を出稿したとしても、商品が売れるとは限りません。もし広告を出稿しても商品の売上が伸び悩んでいる場合、どのような対策が必要となるのでしょうか?ここからは、売れないときの対処法について解説します。
配信後のメンテナンスが重要
Amazon広告は、スポンサープロダクト広告から始めるケースが多く見られます。その際、「オートターゲティング」を選択する方が多いです。ただし、オート設定は非常に便利ではあるものの、費用対効果が低くなる可能性もあります。
費用対効果を高めるにはレポートをチェックして、除外キーワードの登録などを行うことが大切です。
広告を配信した後に定期的なメンテナンスを行うと、ターゲティングの精度が向上し、より効果的な広告を配信できます。
予算を無駄にしないためにも、メンテナンスは定期的に行いましょう。
Amazon広告運用代行サービスを利用するのも手
広告からの売上がなかなか伸びないときは、Amazon広告運用代行サービスを活用するのも1つの手です。
Amazon広告運用代行サービスとは、その名のとおり広告運用を代行してもらえるサービスになります。
自社に広告運用のノウハウがなくても、運用実績の豊富な代行サービスであれば失敗するリスクも回避しやすいでしょう。また、短期間で成果につながりやすい点もメリットです。Amazon広告の運用がうまくいかなかった方はもちろん、人手不足で広告運用まで手が回らない方もAmazon広告運用代行サービスの活用を検討してみましょう。
アマゾン広告の運用代行をお探しなら「アマブースト」
アマブーストは、「Amazon Adsベリファイドパートナー」の認定を受けたプロフェッショナルチームが提供するサービスです。
1社につき担当者・マネージャー・広報部署の3名体制で代行を手掛けており、売上拡大を目指します。コンサルティングから実際の運用代行までほとんどの運用業務を任せられるため、リソース不足の解消にも役立つでしょう。
また、成果報酬型の料金体系(Amazonでの月商から2~6%)なので、無駄な広告費を割く心配もありません。これまでに300社以上の売上拡大に貢献してきたノウハウを駆使し、オーダーメイドで広告運用をサポートしてくれます。Amazon広告の運用代行サービスを検討されている方は、ぜひアマブーストに相談してみましょう。
Amazon広告を効果的に運用するなら対策が必須
Amazon広告の運用で効果を出すためには、レポートをこまめに確認し、改善すべき点を修正していく必要があります。定期的なメンテナンスを行うことにより広告は最適化されていき、効果も発揮しやすくなるでしょう。
より大きな効果を目指したい場合には、豊富な実績とノウハウを持つAmazon広告運用代行サービスを活用するのがおすすめです。どの代行サービスを活用するかお悩みの方は、Amazon公式や行政法人からも認められている「アマブースト」をぜひお試しください。